下高井戸店 鈴木 高宏店長

下高井戸店 鈴木 高宏店長

車を通じて人の思いをつなげる

下高井戸店鈴木 高宏店長

アップルに入社したのは、今から7年前。入社当時から「お客様に喜んでいただくために」を常に考えて行動し、自分達で出来る範囲で店舗を改装したり、色々取り組んできたが、近年、将来的に買取だけでの利益を確保する事、顧客を増やす事に厳しさを感じてきて、約3年前から本格的にネット媒体に掲載し小売販売を始めた。

販売をいざ始めるといったものの、撮影方法などの掲載の仕方がわからない部分が多く、販売で業績を上げている他の加盟法人様の店舗へ積極的に訪問し「小売向きなのはどういう車種か」「売れるプライスの付け方」「net掲載の際の撮影方法」「どのようなコメント(キャプション)を掲載すればよいのか」などを学ばせて頂き、試行錯誤を繰り返しながら少しずつではあるが売れるようになってきた。そんな中、昨年一人のお客様に販売することがきっかけで、販売への考え方が大きく変わったという。

昨年の10月のある日、店舗に車を探して欲しいと電話があった。希望車種や予算などをお聞きしていく中で、お客様には何か深い事情があるのではと思い詳しくお聞きしたところ、3月11日の東日本大震災の津波で、愛車が流されてしまってから車がないので不便な生活を過ごしている。地元では、中々いい車が見つからない。「そうだ東京に行けばもしかしていい車が見つかるかもしれない。あてはないがとにかく行ってみよう。」と宮城から東京に探しに来て、レンタカーで都内の車屋をまわって探していたところ、たまたま下高井戸店の前を通りかかり電話をしたとのことだった。そんなお客様の事情を知ったことで、「何としてでも車を提供してあげたい」と思い必死で車を探し、何とか予算に合う車を探すことが出来た。積載車で被災地まで自ら納車した際に、現地の悲惨な状況を目の当たりにし愕然とした。お客様のご自宅も被災され、手持ちのお金も厳しい中にも関わらず「せっかく来たんだからご飯でも一緒に食べに行きましょう。」と非常に暖かくふるまっていただき、感謝の言葉とその後手紙までいただいた。

今までだったら、「販売は業者販売より高く売り、より利益を上げる。販売したら、またその車が戻ってきて買取に繋がるだろう。どのように工夫したら問い合わせが増えるだろうか?」など、こちらの都合ばかり考えて販売を行ってきたが、このお客様への販売をきっかけに、「車を販売することは、それを求めている人を喜ばせることのできる素晴らしい事だ。」と思うようになった。加修、net掲載など高く売る為ではなく、お客様に喜んでもらう為として取り組む事が出来るようになったという。

「買取車をそのまま小売するスタイルなので、買取時には出来るだけお客様から車の状況をお聞きし、セールスポイントや次に購入されるお客様の為にマイナスポイントもお聞きします。購入されるお客様には、前オーナー様の使用状況を細かく説明します。マイナスポイントも含め、開示できる情報はすべてお伝えしています。net掲載においても、サイトのブログ機能を活用し細かい傷や、細かいセールスポイントなどをコメント付きで紹介するようにしています。お客様も商談時に、「あ、ここの傷ブログに書いてあったね」と言っていただけることも多いんです。買取で培ってきたお客様に喜んでいただくことが販売においても重要な事だと思います。

今でも、7年前に初めて買取したお客様と年賀状のやり取りをしている。今年の年賀状には、お客様が新婚旅行で訪れた海外でのスナップ写真が載っていた。「初めて買取した時はお客様は独身で、その当時の彼女だった奥様と一緒に商談したんですよね。」と素晴らしい笑顔で話をしてくれた。

最後に今後について質問させていただくと「都心部で人間関係が希薄と思われる方も多いですが、地域でのリピーター様も多く、その方々に喜んでいただき、いつでも利用いただけるように、この店を末永く営業していきたい。その為には、一件一件のお客様と真剣に向き合いながらも、お店を存続させるためには当たり前ですが利益も必要ですので、よりお客様に喜んでいただき利益を上げられるように、試行錯誤を繰り返しながら頑張っていきたい。」と熱く語ってもらった。 

取材日:2012年3月