マツダ ロードスターのマイナーチェンジと、ISEという装置について
オープン&ライトウェイトスポーツとして有名な、マツダ ロードスターがマイナーチェンジ致しました。
フロントまわりや、アルミホイールのデザインを変更し、エンジンを高回転型に改良。エンジンの出力ピークを従来の6700rpmから7000rpmに、レブリミットを7000rpmから7500rpmとし、出力ピークを超えても伸び感が伴い、パワーを使い切ったと実感出来るような味付けにしたということです。
そういったデザイン変更やエンジン改良などは、マイナーチェンジともなれば、よくある内容であり、あまり気にはなりません。しかし、非常に興味をそそられたのは、新機構であるISE(インダクション・サウンド・エンハンサー)という、走行性能重視の6速MT車に搭載されるもので、なんと、吸気音を増幅し、わざわざ室内に伝えるという、サウンドチューニングの極みのような装置!?これは面白そうです。
私も、かつては、エアクリを換え、パイピングを換え、エキマニを換え、タービンを換え、フロントパイプとマフラーも換えて、ガォーッ(吸気音)、キュィーン(タービン回転音)、ブオーン(マフラー排気音)、キュルルルッ(バックタービン音)と、賑やかな音のするクルマに乗っておりましたので、一見、不要な装置のようですが、そんなISEを付けたマツダ開発者さんの気持ちが、よく分かります。
まぁ、そのくせ、そのような音をすべて否定するようなオーディオを装備したりするのも、昔からの定番だったりします。矛盾ではなく、走りの高揚感を高める音も、デートの時のクリアな音楽も、両方欲しいものですから。
それはさておき、今回のマイナーチェンジでは、鍛造クランクシャフトの採用や、樹脂製サージタンクの形状および肉厚の最適化、ロワーカバーやドアの高剛性化、制振材・遮音材から、フロントサスクロスメンバーへの発砲ウレタン充填(RHT)まで、こと音に関係するチューニングが凝っています。
たかが音、されど音。運転を楽しむにあたり、音に着目したマツダの姿勢に共感です。それにしても、昔なら、マフラー(あまりに爆音はいけません!)だけで足りたものですが、排気音が大きく出来ないから吸気音を増幅し室内に伝播させるとは・・・・・・時代ですね。