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入庫車情報 ~ランサーエボリューション(マニアック編 )~
皆様こんにちは。アップル秋田店の中嶋です。
新たな年を迎えた2018年1月も、早いもので中盤戦に突入です。
みなさまお正月気分は抜けましたか??
私は、新年早々カゼをひいてしまい、数日前までダウン状態でした。。。
気を引き締めなおして、この一年、向かって行きたいと思っています(^-^;
さて、本日の入庫車情報は、日本を代表するスポーツセダン、『ランサーエボリューション』です♪
いわずと知れたモンスターマシンですが、今回私どもが買取をさせて頂いたお車は、【ランエボⅨ】というお車になります↓こちらですw
カッコいいですね☆
このランサーエボリューション(以下:ランエボ)、様々な世代がありますので、少しだけかいつまんでご紹介します。
ちょっとだけマニアックな内容になりますが、お付き合いください♪
『ランエボⅠ』
三菱自動車には、1500ccクラスのコンパクトセダン(トヨタで言うカローラや、日産ティーダのクラス)である、「ランサー」がありましたが、ランエボはこの車をベースとしています。
当時、「世界ラリー選手権(WRC)」へ参戦するためのホモロゲ(認証)モデルとして、5代目へと進化していたランサーをベースにして平成4年11月に誕生したのが、「ランサーエボリューション」です。
↑ ランエボⅠ
ベースとなったランサーの車体に、1クラス上である「ギャラン・VR-4」に搭載されていた2リッターツインカムターボの「4G63」エンジンを搭載しました。
1クラス下の1.2tほどのコンパクトセダンに、250ps/31.5kg-mのハイパワーエンジンが搭載されたのですから、速いのは当然ですよねw
このエンジンを御するため、駆動方式はフルタイム4WDとされました。
『ランエボⅡ』
ランエボⅠの発売から2年が経過した平成6年1月、ランエボⅡが発売されました。
Ⅰに対し、ホイールベースを10ミリ拡大し、前15ミリ・後10ミリほど、トレッドも拡大して走行安定性を改善。
リヤデフにはⅠのビスカス式に替えて、1.5Wayの機械式LSDを装着。
ボディ剛性を30%あげ、馬力を250psから260psへとアップしました。
↑ランエボⅡ
『ランエボⅢ』
Ⅲが発売されたのは、平成7年2月。
エンジンはさらにパワーアップされ、270psに。
空力を考慮して、フロントバンパーが新しくなり、リヤのウイングも大型化。
↑ランエボⅢ
ゴツく、カッコ良くなりましたね♪
「顔がガンダムみたい」と、当時良く聞きました(^_^;)
『ランエボⅣ』
そして平成8年8月、ベースのランサーがフルチェンジして6代目となったのに合わせ、ランエボもⅣへ進化。
エンジンはついに当時国内最強となる280psへと進化。
後輪の左右のトルクを個別に配分できるAYC(アクティブヨーコントロール)を装備。
5速マニュアルのクロスレシオ化と相まって、より速く、機敏に走れるようになりました。
↑ ランエボⅣ
このⅣが、ナローボディの最終となります。
平成10年1月、ランエボⅤが登場。
トルクが2kg-mアップして38.0kg-mに。
ブレーキに「あの」ブレンボを採用し、トレッドを拡大してタイヤを17インチ化。
さらに、オーバーフェンダーを採用して、ランエボ初の3ナンバーとなりました。
↑ランエボⅤ
『ランエボⅥ』
平成11年1月、新デザインバンパーを纏ったランエボⅥが登場。
エンジンの補機類や足回りの改良を受けていましたが、このⅥの最大のトピックは、平成12年1月に追加された「トミ・マキネンエディション」につきるでしょう。
これは、WRCにおいて、ランエボを駆って4年連続(!!)ドライバーズチャンピオンを獲得した、トミ・マキネンを称えて設定されたモデルです。
↑ ランエボⅥ トミ・マキネンED
外観ではバンパー変更と、付随するバンパーエクステンションや軽量アルミ等を装着。
内装ではレカロ製のバケットシートを装着。
また、ターマック(舗装路)向けに性能を特化させるため、チタンアルミ合金を採用した小径のターボへと換装。 これにより、低中速域でのレスポンスが向上。
さらに、ステアリングのギヤ比をよりクイックなものへと変更し、小気味良い動きに磨きをかけました。
『ランエボⅦ』
平成13年2月、ベースのランサーが「ランサーセディア」へモデルチェンジしたことと合わせ、7代目のランエボが登場。
このモデルでは、メイングレードであるGSRに、センターデフの作動制限を3モードで電子制御するACD(アクティブセンターデフ)が搭載されました。
これは、路面状況に合わせてターマック・グラベル・スノーを任意に切り替えることができる装置です。
これにAYCと、旋回制動での応答性を向上させたスポーツABSを組み合わせて搭載。
ハイテクぶりに磨きがかかりました。
↑ランエボⅦ
さらに、平成14年2月には、ランエボとしては初となるATモデルである、GT-Aが登場。
ATでの扱いやすさを重視して、272ps/35.0kg-mとなるエンジンと、これを使い切る5速AT。
さらにステアリングシフトスイッチも装備され、ランエボをイージードライブで楽しめるようになりました。
↑ランエボⅦ GT-A
リヤスポが小ぶりになり、ナンバーの位置もセンターに。
アルミのデザインも変わっていますね。
『ランエボⅧ』
平成15年1月、ランエボⅧが登場しました。
この型からランエボとしては初の6速マニュアル車が設定され、エンジンの改良と合わせて、発生トルクが40.0kg-mへと増強されています。
また、当時、三菱と提携関係にあったダイムラー・クライスラーから、フランス人デザイナーの「オリビエ・ブーレイ」氏がデザイナーとして三菱へ入り、ランサーやコルト等の、当時の三菱車のデザインを担当しました。
ブーレイ氏は、三菱のブランドイメージ構築のため、各車のフロントデザインに近似性を持たせる戦略を取ったため、ランエボもこれにならい、フェイスリフトが行われました。
↓ランエボⅧ
フロントグリル内に三角形の台座を設け、ここにエンブレムを配置。
三菱の他車も、同じようなデザインとなりました。
欧州車では、このような一貫性のあるデザインは一般的でしたが、当時の日本ではまだ珍しいものでしたね。
現在でこそ、レクサスやマツダをはじめ、国内メーカー各社も、自社のそれぞれの車に一貫性のあるデザインを持たせることが多くなってきました。
閑話休題、このランエボについては、デザインについての評価が賛否両論多くあり、結局このデザインはⅧのみで終了することとなってしまいました。
しかし、中身の進化は連綿と続いており、Ⅶから採用されているAYC(アクティブヨーコントロール)がスーパーAYCへと進化した他、ブレンボブレーキやレカロのバケットシートの採用、従来より3.2kg軽いエンケイ製のアルミホイールの採用等、細やかな進化で熟成されていったモデルとなります。
『ランエボⅧ MR』
そして、このⅧに平成16年2月、ビルシュタインの足回りやアルミルーフパネル、モモのステアリングに加え、OPでBBSアルミが容易されたMRが設定されました。
外観でも、ルーフ後端に、空気抵抗を改善するための「ボルテックス・ジェネレーター」と呼ばれる【イボイボ】が装着されました。
↓ ランエボⅧ MR
『ランエボⅨ』
平成17年3月、ランエボⅨが誕生。
大きな変更点としては、吸気側に連続可変バルブタイミング機構である「MIVEC」が採用された、MIVECターボエンジンの搭載がトピックです。
また、従来GSRとRSの2グレード構成だったところに、新グレードとしてGTが追加されました。
今回私どもに入庫したお車は、このGTになります。
↓ランエボⅨ GT
このGTというグレードは、RSグレードに採用されている軽量ボディ・5速マニュアル・ACD・リヤ機械式LSDを装備し、これに、GSRと同等の遮音性能とターボシステムを搭載した、まさに「イイトコ取り」のグレードです。
中古車市場でも希少なグレードなんですよ。
入庫のお車には、Defiの3連リンクメーターや、アドバンの軽量17インチアルミが装着されており、とてもお買得感が高い仕様となっています。
『ランエボⅨ MR』
平成18年8月には、Ⅷに引き続きⅨにもMRグレードが設定されました。
オンロードでの速さとハンドリングを向上させるため、ビルシュタインのショックにアイバッハのスプリングを装着。標準よりも10mmローダウンされています。
また、フロントバンパーの下部デザインが一部変更されました。
この他、ワゴンバージョンのランエボも初設定されています。
このワゴンも希少価値は高いですね~☆
『ランエボⅩ』
そして平成19年10月、最後のランエボとなる「Ⅹ」が発売となりました。
ベース車輌がランサーから「ギャラン・フォルティス」へと変更になり、プラットホームから全てを一新。
エンジンも熟成の4G63から、DOHCマイベックターボの4B11へと変更されました。
ワイドトレッド化され、4輪の駆動や制動力を個別に制御する、車輌運動総合制御システムの『S-AWC』が装着され、従来にも増して速さが増強されました。
ミッションも5速マニュアルの他に「SST」と呼ばれるツインクラッチの2ペダルミッションが搭載され、AT免許でもランエボをドライブできるようになりました。
もちろん、狙いはイージードライブではなく、更なる速さを求めて、機械化による変速時間の大幅な短縮が目的なですけどね。
↓ ランエボⅩ
ランエボⅩは、装備品毎に様々なパッケージが用意され、GSRグレードにはエンケイ製の軽量18インチアルミが設定されたりしていました。
↓ ランエボⅩ ファイナルエディション
最後のマイナーチェンジは平成27年8月。
Ⅹは実に8年間もの間、一線級の実力を保っていました。
エンジンは大台の300psを達成しています。
本当に惜しい事ですが、これが最後のランエボとなってしまいました。
いかがでしょうか。
駆け足でランエボの歴史を追ってみましたが、最終のⅩが登場するまでの間は、ほぼ1年毎に改良が加えられ、進化していることが見てとれます。
最大のライバルであるインプレッサSTIの存在も大きく、良い意味でお互いが競いあっていた、日本車では稀な存在でした。
今後は、このような『少し頑張れば手が届く』スーパースポーツの登場を期待することは、どんどん難しくなってくると思われます。
是非、一度ランエボを手にして、その世界観を味わってみてはいかがでしょうか☆