走行距離で変わる車買取相場！高く売るコツを解説

走行距離は車買取にどれくらい影響する？

車を売却する際、査定額に大きく影響するのが走行距離です。一般的に「年間1万km前後」が標準的な使用距離とされ、それを大きく上回ると査定額は下がりやすくなります。

例えば、同じ車種・年式であっても「3万km」と「10万km」では市場価格に大きな差が出ます。走行距離が短いほど「まだ長く乗れる」「故障リスクが低い」と評価される一方で、距離が伸びていると消耗や故障リスクが意識され、買い手が敬遠しやすいためです。

ただし「走行距離＝すべて」ではなく、メンテナンス状況や市場需要、売却タイミングによっても価値は変動します。

走行距離は「1年あたりの平均」で判断される

走行距離の評価は、単純な総走行距離だけではありません。
査定の際には「その車が何年使われてきたか」に照らし合わせて、1年あたりの平均走行距離を算出して判断されます。

一般的な基準は以下のとおりです。

• ・普通車：年間1万km程度
• ・軽自動車：年間8,000km程度

この範囲に収まっていれば「標準的に使われてきた車」と評価されます。

たとえば、5万km走っている車の場合でも、

• ・1年で5万km走った車 → 平均を大きく超えており、評価は下がりやすい
• ・5年かけて5万km走った車 → 平均的な走行距離であり、減点対象にはならない

このように、同じ走行距離でも使い方次第で査定の受け止められ方は大きく変わるのです。

走行距離ごとの買取価格の目安

1万km前後

走行距離が1万km程度しかない場合、年式にもよりますが、状態が良好と判断されることが多く、高額査定が期待できます。
特に登録から3年以内で1万kmなら、人気車種であれば新車に近い価格がつくこともあります。

ただし注意点として、あまりに短距離しか走っていない車は「長期間動かしていない期間があるのでは？」と疑われる場合もあります。
売却前には点検を受けて、エンジンやバッテリーの状態が良好であることを示せると安心です。

5万km前後

5万kmは、多くの車にとって“ひとつの節目”といえます。
中古車を購入する人のなかには「5万km以内」を条件に探す人が多いため、査定でも評価が保たれやすい距離です。

特に人気の高い国産車であれば、5万km程度であれば大きな減額はなく、安定した価格がつきます。
一方で、5万kmを少しでも超えると「まだまだ走れるけれど買い手が減る」ため、相場が下がり始める傾向にあります。

10万km前後

10万kmは、中古車市場で大きな分岐点となる距離です。
理由は、10万kmを超えるとエンジンや足回りの部品交換が必要になるケースが増えるため。
買う側からすると「修理費がかかりそう」と敬遠されるため、査定額は大きく下がりやすいのです。

ただし最近は、車の性能が向上しており「10万kmでもまだまだ走れる」と考える人も増えています。
特にSUVやミニバンなど人気が高いジャンルは、走行距離が多くても値段がつきやすい傾向があります。

走行距離が多くても高く売るためのポイント

「走行距離が多いから安くなる」と決めつける必要はありません。
ポイントを押さえれば、距離が進んでいてもできるだけ高く売ることが可能です。

定期的なメンテナンス記録を残す

オイル交換や車検、部品交換の記録が残っていると「大事に乗られてきた車」として評価されます。
整備手帳や点検整備記録簿、メンテナンス明細などは、査定の際に必ず提示しましょう。

車内外をきれいにしておく

査定士は第一印象も重視します。
車内の臭いやシートの汚れ、外装の傷が少ないだけで、査定額が数万円変わることも珍しくありません。

複数の買取業者に査定してもらう

走行距離が多い車でも、業者によって評価は大きく異なります。
特に輸出需要がある車種は、海外向けに高く買い取ってくれる業者もいます。
査定を受けたのが1社目の場合は特に、他社の査定額と比較してから判断するのがおすすめです。

走行距離を踏まえて、納得の価格で売却しよう

車の買取価格は、走行距離によって大きく変動します。

• ・1万km：状態が良好と判断されやすく高額査定が期待できる
• ・5万km：中古車として安定して評価されやすい
• ・10万km：大きく下がりやすいが、人気車種なら値段がつく

さらに、定期的なメンテナンス記録や清潔な車内外の維持、査定比較・検討を行うことによって、走行距離が多くても高額査定を狙うことは十分可能です。

愛車を少しでも高く売却するためには、「距離」だけで判断せず、タイミングや売却先の選び方を工夫することが成功のカギとなります。